タイトルに「最強」ってつく本読んだ

本当の読書感想文書きます

今回読んだ本はこれ

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市の図書館で借りました。最強ってタイトル(サブタイトルか?)に入ってますね。

要警戒です。

タイトルを見た時点で、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」のシステム1、システム2が思い浮かび、それに沿った内容であることを(半ば悪い意味で裏切られることも)期待して読んだら、なんとその意味で第三の思考について書かれていました。著者の主張を短く書くと、「すばやい直観的思考のシステム1、論理的に考えるシステム2に加えて、システム3ともいうべき無意識思考が存在する」ということです。

この本の述語として、無意識思考とは、問題を認識して解答を出す前にまったく別の作業をして、その作業のうちに自分の意識の俎上にあがることなくよりよい解答をあたえようとする思考であると述べられていました。

これは読んでて確かにとしかならんかった。高校あたりの数学のテストで、方針がわからない問題をいったん飛ばして別の計算やるだけ大明神みたいな問題をやって、それから戻ると解けるようになっていたりするという経験は一度や二度ではありませんでした。

この本ではかなりちゃんと参考文献が提示されていて、実験に基づいた議論がなされている印象でした。すごいのが、著者本人が実験して論文にしているのも多いことです。迫力がある。

実験は、たくさん情報を与えて価値判断や人物評価を直観的に、論理的に、一旦ほかの作業をさせることで無意識に、それぞれ判断させ、どの思考法が一番”良い”選択をしたかを測るものや、脳のどの部分が活性化しているか、などがありました。この本自体にはどのようにして選択結果の良し悪しが決められたのか書いてありませんでした。論文読もうかな、やっぱめんどいな。

「最強」と銘打っている点について、自分はもっとも注意深く読みました。するとやはり条件付き最強であると主張しなおされていました。無意識思考は、その特性から複雑で曖昧な問題の判断に関してはほかの思考法にくらべ良い結果が出せるものの、とにかくすばやく解決すべき問題や計算問題を苦手としています。それはそう。

この本の全体を通して著者は十分な科学的態度でこれを書いていると感じました。タイトル誰が付けたんかな?

そして、「思考法」が単なる(メモをとれ、箇条書きにしろ、だとかの)方法論ではなく人間の原理としての意味で著わされており、ファスト&スローに加えて読んでみるべき本だといえます。

また、ファスト&スローより量が少なくあっさりしているので読みやすいです。(多分これは先行、周辺研究がまだ少ないためか)

ここまでで1093文字。小学生の読書感想文としてはまあまあ良い感じかな(精神が小学生なので小学生基準です)

あの頃も手書きで原稿用紙にURL書いて文字数破壊したかったな。